事業者名や住所、電話番号は事務的に羅列するほかありませんが、キャンセルや返品におけるポリシーはどうでしょうか。それぞれのショップによってポリシーが異なるということもありますが、表記の仕方によって随分とイメージが変わってきます。
たとえば、商品の返品について、「配送されてから2週間以降の返品は不可」とだけ書いてあった場合、読み手は「権利を否定された」ような印象を受けます。この場合、2週間以降の返品が不可であることは事実であり、それは特定商取引法に反することないよう、正しく表記されなければなりません。しかし、その同じ内容について、「商品をお受け取りになってから2週間は、返品していただくことができます」と書いてあれば、読み手に与える印象が一転してポジティヴなものになります。
前者の例では、「不可」という否定形を用いていることに対し、後者の例では、「返品していただくことができます」という肯定形を用いて、利用者の権利を主張しているだけで、書いてある内容はまったく同じことなのです。キャンセルに関しても、「注文から24時間以降のキャンセルは一切受け付けておりません」という書き方と、「キャンセルはご注文から24時間以内に限らせていただきます」という書き方とでは、やはり印象が違います。できるだけ、買い手の権利を尊重するのが好印象を保つために重要なポイントです。
肯定形を用いるなどといった手法で、読み手にポジティヴな印象を与えることも大切ですが、同時に、婉曲な表現を多用しすぎて、表現が曖昧になってしまうことにも充分気をつけなければなりません。法律表記のページを見たときに、「法律で定められているので義務として表記している(事務的すぎる表記)」という印象があるとマイナスになってしまいますが、同時に、「何を言いたいのかわからない(話の核心から焦点をずらしすぎている曖昧な表現ばかりの表記)」となると、これもショップの信頼問題に関わってきます。キャンセルや返品についても、何日以内なら返品が可能であるのか、またはどういった状況下では返品が可能で、どういった状況下では不可であるのかといったことがわかりやすく記載されていないと、読み手に余計に不安を与え、店舗の信頼性を欠く原因に繋がります。しっかりとポジティヴ且つわかりやすい表記を心がけることで、親切で誠実な印象が強まり、カスタマーサービスに対する好感度もアップします。