物理店舗とECショップの大きな違いのひとつとして、そのショップが繁盛しているか否かが分かりづらいということがあります。「売れ行きナンバーワン!」という謳い文句があるけれど、実際どの程度の人数が買っているのか、そもそも買っている人すらいるのか、といったことは、サイトを見ただけではわかりません。デパートに行けば、繁盛している店としていない店は一目瞭然です。人がたくさんいるかいないか、物が売れていそうかそうでないかは、店の状態を見ればすぐにわかることですが、ECショップではなかなかそういったわけにはいきません。ですが、それを逆手にとって利用することもできるのが、ECショップの持つアドバンテージです。つまり、「繁盛しているように見せる」ことが、実際に繁盛することへのカギを握ってもいるのです。
ECショップに「お客様の声」などといった、利用者のコメントを掲載するページを作ることは、手軽に「店が繁盛している」もしくは「購入者が満足している」というイメージをショップに持たせる一つの手段です。雑誌の通販広告などにある体験談などにも似たところがありますが、この「お客様の声」ページを作成するにあたって心がけなければならないのは、「リアリティを重視する」ということです。商品が手に取れない、店員の声が聞こえない、他の客の顔が見えないというネット上のバーチャル店舗では、モニタを通して平面的な情報を閲覧している人々に、いかにしてその商品やサービスを実感させるかということが常に大きな課題として存在します。利用者のリアルな意見やコメントが、平面的なショップに立体感を与え、これまでキャッチコピーや商品写真、商品説明で繰り返し語ってきた商品の良さに「実感」が湧き、さらにショップの存在自体にリアリティが増すのです。
露店の商人などが昔から使っている商法に、「さくらに商品を買わせ、いかにもその店や商品が人気があるような印象を周りで見ている人たちに与える」というものがありますが、この場合でも、さくらの演技がわざとらしかったり、いかにも嘘っぽいというのが見えれば、その店に対する周りの客のイメージは、逆に悪いものになってしまいます。いくら本当に寄せられたお客様の声でも、いかにも嘘っぽいイメージがあるものや、あまりにも大げさな表現が用いられているものは、掲載を避け、より実感が湧くようなものを採用する方が、好印象となるでしょう。リアリティに欠けるコメントを多く掲載すれば、本当に繁盛しているショップも逆に「嘘っぽい」イメージが植えつけられ、逆効果になってしまうため、掲載するメッセージを選択する際には、そういった配慮が必要です。寄せられたコメントの中でも、商品やサービスの良さがよく伝わっている印象深いものや、表現が豊かなものを借りて掲載するのが好ましいでしょう。