効果的なキャッチコピーがどんなものかということを考える際、自らがECショップに訪れた客のひとりとなって考えてみましょう。頻繁にネットサーフする人の傾向として、まず一つのサイトの一つのページに留まるスパン(時間)が比較的短いというのがあります。多くの情報が氾濫する今日のインターネットでは、ネット利用者が一つの情報に割く時間もそれだけ短くなってきています。よって、本来興味のなかった事柄に対し、何行にもわたる文章を読む人は限られてきます。そういった人々の注意を引き止める、つまり、店の外からウィンドウ越しに店内を眺めていた通りすがりの客を店内に踏み込ませるという役割を担うキャッチコピーは、簡潔なフレーズで、いかに短時間で効果的に客の興味をそそるかという点が最重要視されます。
一行などといった短い文章では商品の良さを伝えきれない、と思われがちですが、商品の特徴や長所を伝えるのが必ずしも良いキャッチコピーの例ではありません。コーヒーを例にとってみましょう。同じようなコーヒーを扱うECショップが多くある中で、一つのコーヒーショップの中でもまた、たくさんの種類のコーヒーが売られています。そのうちの一種類に、「豊かな香りが特徴の人気ナンバーワンのコーヒーです」といったキャッチコピーをつけたとします。「豊かな香りが特徴」といった部分には、ありふれたイメージのために興味がそそられづらく、また「人気ナンバーワン」という部分には、何に対して人気がナンバーワンであるのかという基準が見えないため、インパクトや実感に欠け、やはり興味をそそられません。
何も感情を持っていなかったものに対し興味をそそられるということは、「ハッ」とさせられたり、「え?」と思ったりするということです。こういった感情を引き出すのに必要なのは、驚きや疑問といった思考を刺激する要素、つまり「意外性」です。ありふれた描写や、基準の不明な数字では、それを読んだ人にはそれ同等の漠然としたイメージしか浮かばず、思考が刺激されるまでには至りません。お店に訪れた人が目にするだろうと予測しているものの「裏」をかき、意外性のあるキャッチを使うことができれば、「どういうことだろう?」、「これは何だろう?」と足を止める人も必然的に増えてきます。
コーヒーの例に戻って考えてみましょう。「この豆が『コーヒーの王様』と呼ばれる理由は?」などと書いてあったらどうでしょうか。まず、そのコーヒーが「コーヒーの王様」と呼ばれるような、優良品種であるという点(商品の特徴)をアピールしています。さらに、「なぜそう呼ばれるのか」という疑問に繋がるフレーズとすることで、読む人に答えを知りたいと思う気持ちを持たせる効果もあります。買う気のなかった人でも、トリビア的なその答えを知りたいために、リンクをクリックするかも知れません。リンクから繋がるページ(商品説明ページ)にクイズやトリビアの「答え」を置き、キャッチコピーの部分でそのあおりを置くというのも一つの方法です。